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痛みに男女差があるのか?

痛み、というものをコントロールすることは、手術をするうえで大変重要です。男女の痛みの違いの論文はほとんど無いので、今回は、目の下の皮膚に関して、アメリカの南イリノイ大学が調査した。

目の下の神経繊維の密度を顕微鏡で調査したら、女性>男性、であった。つまり、目の下の皮膚は、女性のほうが、神経が多い。神経の密度が多いから、痛みの感覚が強い!?、かどうかは、わからないが、たとえば、過去の調査の例だと、

  1:胸でいえば、乳輪<乳頭、の神経密度となっており、知覚神経の敏感さを反映しているといわれている。また、胸が大きな人と、平均的乳房サイズの人とを比べると、大きな胸の人のほうが、乳輪、乳頭は感覚劣っていた(神経密度が低くなる)。

  2:動物実験では、メスのほうが、痛みの閾値が低い(=痛みに敏感)だ、という論文もある。

とはいえ、神経の密度が多いからといって、痛がり、だとは限らない。専門的に言うと、ケミカルメディエーターの量、レセプターの活動性の違い、性差間でのCNS(脳)の処理の違い、などが要素になるのではないだろうか(つまり神経の密度だけでなくて、脳の痛みの感じ方による、ということ)。

ちょっと今回は、むつかしい話でした~。

PRS vol 116 1407 Increased Cutaneous Fibers in Female Specimensより。

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テーマ:ダイエット・美容・健康 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

  1. 2007/09/06(木) 00:19:30|
  2. その他

植毛(まつげ植毛などの基本方法)

植毛といえば、男性の頭のハゲ治療、とか、女性のまつげ植毛が有名ですね。今回は、その基礎となる、単一植毛という方法の症例をまとめた中国の報告(おもに眉毛に関して)を紹介します。

交通事故でフロントガラスにつっこんで眉毛がなくなったり、顔のやけどで眉毛が無くなったり、いろいろ原因はありますが、植毛の多くは、後頭部から毛と毛根全体を取ってきて、1本1本づつに分けて、植毛したいところに、田植えのように、植えます。
20070818021258.gif

1本1本にわけているところ。かなりちまちました作業です。

下図は、大きなほくろが眉毛とまぶたにあったので、切り取ったら、同時に眉毛もなくなった。なので、植毛した、という症例。
20070818022621.gif


女性の眉毛植毛には、150-200本必要で、98%の生着率であった。後頭部の毛は、眉毛のようなソフトな毛の質感があるので、彼らは多用している。毛根を傷つけないように、1ミリ程度にわける(上図)。5ミリ程度の深さで植え、15-30度の傾きをつけるといいらしい。
以上、北京の植毛センター(?)からの報告です。
PRS 114 1420 Cicatrical Eyebrow Recostruction with a Dense-Packing One- to Two-Hair Grafting Techniqueより。

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テーマ:◆美容整形 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

  1. 2007/08/18(土) 02:22:18|
  2. その他

タバコと先天異常児の生まれる関係

美容外科には、指の治療はほぼ無いのですが、その土台となる形成外科治療の中での基本として、手・指の先天異常(古い言い方では、奇形:現在は言わない)があります。今回は妊婦のタバコと新生児の指の先天異常の関係をアメリカンのペンシルベニア大学が調査しました。

アメリカの2001~2002年の新生児のデータベースをもとに、新生児の手の先天異常(指の数が多い、指どうしが引っ付いている、など)と母親の喫煙の関係を調査した。

6839854人生まれて、5171人が指の先天異常をもって生まれてきた。
yubi.jpg
親指が多いレントゲン像。

指の先天異常の詳細な内容はさておき、結論的には、

 ●妊娠時の喫煙は、指の変形を生み出しやすい、ということが統計的に有意差が出た(ひらたくいえば、生まれる確率が高い、ということ)。
 ●喫煙量が多いほうが、指の先天異常児の出生率も高い結果となった。
→とはいえ、もともと何の原因かまだ詳細がわかっていないので、もちろんタバコをすわない妊婦でも生まれてくる確率はあるわけです。ただ、タバコをすうほうが確率が高い、ことが証明された、ということです。

PRS vol117 301 Maternal Cigarette Smoking during Pregnancy Increases the Risk of Having a Child with a Congenital Digital Anomalyより。

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テーマ:健康 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

  1. 2007/08/16(木) 02:09:10|
  2. その他

ビタミンEは創に効くの?

ビタミンEは、1922年に発見された抗酸化剤というもので、傷跡や肌の状態改善によい、とされて、やけどの傷跡、外科手術の傷跡などに処方されてきた。が、しかし、美容的に傷跡(瘢痕)をキレイにすることが無い!という報告です。医者などの医療従事者も多くが勘違いしていることも同時に調査したアイルランドからの論文です。

ーー

ビタミンEに関して、医療従事者がどのくらい理解しており、どういう処方・使用方法のパターンがあるかを、アイルランドの大学病院で調査した。110人の医者、61人の看護婦、27人の医学生にビタミンEに関するアンケートをおこなったところ、

●68%が傷跡にいい(改善する)、と思っている。
●16%が傷跡に何の影響も与えない、と思っている。
●25%は、実際に、患者さんに処方・提案している。
という結果であった。

→このように、医療従事者の多くが、局所的なビタミンE投与が傷跡に効果がある、と思っている。試験管での実験では抗酸化剤として効果を発揮するが、実際の生体(人間)では、ビタミンEの投与で、接触性皮膚炎や湿疹が高率に生じたり、逆に傷跡が悪化した、とする報告が多い。なので、医学的な根拠も無く、患者さんに勧めるのは間違っている、と、警告している。

【余談】
この論文は、飲み薬としてのビタミンEか、局所投与(塗り薬)なのかをわりとあいまいにしながら話が述べられてました。もちろん、ビタミンEが効果あった、としている報告も少し載せてました。なので、ちょっと理解しにくい論文でした。
今思うと、我々も研修医のときに、上司の先生に言われるがままに、ビタミンEを患者さんに投与して、創によいです!とか言ってました。が、あれは、なんだったのでしょうか・・・。税金の無駄使いだったのか!?
PRS vol118 248 Vitamin Eより。

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テーマ:ダイエット食品・補助食品・サプリ - ジャンル:ヘルス・ダイエット

  1. 2007/08/12(日) 01:49:56|
  2. その他

魅力的な顔とは。

顔を印象づけるポイントに関して、1970年から30年以上にわたって、2000本以上の論文が出ているが、美容外科、形成外科に活かされていない。

と、カナダのトロント大学の偉い先生が言ってます。

ギリシャの彫刻家の時代から、顔の美しい比率は議論されていて、古代ギリシャの比率を受け継いだ17から19世紀のルネッサンス以降の規範が、下記画像です。

20070803030209.gif

全部解説します。
1:目の部分の水平線上下で顔は均等に半分に分かれる。
2:鼻の長さで、顔は3分割出来る。
3:おでこから上の頭を入れれば、4分割出来る。
4:鼻と耳は同じ長さ。
5:目と目の距離は、小鼻の距離と同じ。
6:目と目の間の距離は目と同じ。
7:口の長さは、小鼻間の1.5倍。
8:顔面の横長さは、小鼻間の4倍。
9:鼻の傾きは、耳の傾きに平行。
10:鼻から下は、3分割出来る。
11:同じく4分割可能?

こういった古代の”美の比率”を現在の白人、黒人、中国人(はん民族)に当てはめたが、結論的には、あんまり当てはまらない。

白人:5番、8番は、40%程度あてはまった。
黒人:いずれもほとんど当てはまらない。
中国人:5~8番が20~50%程度当てはまった。

●歯のかみ合わせも”美”にかかわる。最近の報告では、かみ合わせがいいからと言って、魅力的な顔になるとは限らないという文献もあるくらいだ。咬む機能はアップしますけど。

●こういう議論は、心理学でいち早く取り上げられており、魅力的な顔の人ほど、人生・社会で成功しやすい(大人でも、子供でも)。
また、女性の右顔面が健康や魅力に関して、より情報を与える、とする論者もいる。

●人間測定学の言う平均的な顔、平均化された顔は、魅力的と言えるのか?

などと、いろいろな議論が紹介されておりました。
PRS vol118 741 History and Current Concepts in the Analysis of facial Attractivenessより。

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テーマ:◆美容整形 - ジャンル:ヘルス・ダイエット

  1. 2007/08/03(金) 02:58:38|
  2. その他



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